今年最後の生活館ミニギャラリーのフェア ”辻和金網~手仕事の暖かさが伝わる暮しの道具~” がはじまりました。職人さんの経験と勘をたよりに丁寧に仕上げられた、美しく規則正しい網目の暮しの道具の数々。いくつもの工程を経るため、一日に限られた量しか作ることができません。真面目で、使う人の気持ちに寄り添ったものづくりには、頭がさがります。
辻和金網さんといえば、やはり「焼網」です。足付タイプと手持ちタイプ?正方形か長方形か?迷ってしまいます。焼網でお餅を焼いて、ゆっくりとお正月休みを過ごすのもいいですね。京都旅の思い出や今年一年の自分へのご褒美にいかがでしょうか。
お手持ちの鍋が蒸し器に早変わりする「丸網足付」は、肉まんやシュウマイ、ゆで野菜の調理におすすめです。電子レンジも便利ですが、アツアツの蒸気で蒸した食材は、ひと味もふた味もちがいます。大きさは4種類ご用意。ご使用になる鍋のサイズをご確認いただき、小さめのものをお選びください。
会場では、おせち料理や調理に重宝する台所道具も合わせてご紹介させていただいております。「これ、便利だな」「毎日なくてはならない」そんな存在になれるような逸品に出会っていただけると幸いです。何気ない日常が、豊かな気持ちでおくれますように…
恵文社一乗寺店の年末年始の営業時間は以下の通りです。
<一乗寺店(店舗)>
2019年12月29日まで 10:00~21:00(通常営業)
2019年12月30日~12月31日 10:00~19:00
2020年1月1日元旦 休業
2020年1月2日~3日 10:00~19:00
2020年1月4日から 10:00~21:00(通常営業)
辻和金網
http://www.tujiwa-kanaami.com/
辻和金網~手仕事の暖かさが伝わる暮しの道具~
2019年12月19日~2020年1月3日(最終日は14時まで)
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
http://www.keibunsha-store.com/gallery/8107
(萩原)
令和2年、最初の生活館ミニギャラリーでは、ニットメイカーSWISH!さんの長く使えて、毛糸の良さをいかしたハンドメイドニットアイテムが揃います。「OFF THE SHELF」シリーズは、東京と京都で1年交代で行われますので、当店では2年ぶりの開催となります。
乳幼児用のキッズベストは、脇部分にスリットが入っていますので、腕を動かしやすく、着脱しやすい工夫がたくさん。編み込みのキャット柄が、たまらなく可愛いです。
冬は首元にあたたかいものがひとつあるだけで、体感温度も変わります。耳まですっぽり覆ってくれるフードタイプのネックウォーマーは、色の取り合わせがとくかく斬新で、SWISH!さんにしかできない仕上がりです。ひとつひとつお手に取ってお選びください。
恵文社一乗寺店の年末年始の営業時間は以下の通りです。
<一乗寺店(店舗)>
2019年12月29日まで 10:00~21:00(通常営業)
2019年12月30日~12月31日 10:00~19:00
2020年1月1日元旦 休業
2020年1月2日~3日 10:00~19:00
2020年1月4日から 10:00~21:00(通常営業)
皆さまのご来場を心よりお待ちしております。
///今回のラインナップ///
フードネックウォーマー、ハンドウォーマー、レッグウォーマー、ニットキャップ、
キッズベスト、キッズハンドウォーマー、ニット人形
SWISH! / 和山弘子 HIROKO WAYAMA
女子美術大学芸術学部工芸科で染色を専攻。 卒業後はレコード会社に10年勤務。
退職と同時にハンドメイド・ニットのSWISH!を始める。
1年間編んだものを、寒くなってきたらまとめて展示販売する「OFF THE SHELF」シリーズを東京と京都で1年交代に継続中。
instagram @swish_knitting
SWISH! -OFF THE SHELF 2020-
2020年1月4日〜2020年1月17日(最終日は14時まで)
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
http://www.keibunsha-store.com/gallery/8076
(萩原)
” 御所から南に延びる堺町通。変わりゆく町並みの中で、「辻和金網」は創業以来八十余年の技を今も変わることなく守り続けています。”
当店では、はじめてとなるフェアのご紹介です。昭和8年創業。京の金網細工、辻和金網さんの商品が揃います。金網細工は釘を打ち付けた台と指先の感覚だけで、細い針金を編みあげて仕上げていきます。ひとつひとつ手で編まれる網目はまさに職人技そのもの。
長い間、作業台に使われている木材には無数の穴が開いていて、作る商品の工程にあわせて目印の釘を刺しては進め、また刺しては次の工程の作業へ進めていきます。
丸い部分を形づける作業はこのパイプ。「これにはこれを…」と、自然に作業道具に手を伸ばしては仕上がりに近づけていきます。数えきれない工程を経て、ようやく完成です。
こちらは亀甲編みと呼ばれる六角形の網目。目印は後ろに貼られた紙のマス目のみ。職人の経験と勘をたよりに丁寧に仕上げられていきます。
手作りだからこそ用途に応じて針金の太さや網目の大きさを変えることができるそうです。長年使ってほころびができた時は修理も可能。
この日は私自身が約6年間愛用している、銅製茶こしを持参。こし網の部分が目づまりしてきたので張り直しをお願いしました。新しいものと比べると全く別の商品のようです。「銅がなかなかいい色になっている」と言っていただきました。また「洗うときはこし網の折り目にそって洗うと折り目が立たない」など使い方のアドバイスも。きれいに張り直された茶こしは、これからも大切に使い続けていきたいとおもいます。
料理研究家やスタイリストさんにもご愛用者の多い、人気の焼き網。目の細かい焼き網受が直火を和らげ、ふっくら香ばしく焼き上げます。お正月はお餅に、普段遣いはパンや野菜などにおすすめです。
辻和金網さんの商品は現在、二代目、三代目、四代目の三人で、ひとつひとつ手作りで生産されており、一日に限られた量しか作ることができません。手仕事ならではの暖かさが伝わる、洗練された職人の技。是非お手に取ってお選びください。
商品ラインナップ(予定)
手編みコーヒードリッパー、丸形水切りかご、茶こし、足付焼き網、焼網受、手付き焼網、おとしぶた、丸網足付、ゆどうふ杓子、万能網、はしたて、胡麻いり
・アイテムによっては数量に限りがございます。場合によりご購入数に制限をかけさせていただく場合がございます。ご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
・昭和レトロな黄金色の台所シリーズ「小伝具(こでんぐ)」アルマイト加工のなべ、おせち料理や日常の調理に重宝する台所道具も合わせてご紹介させていただきます。
辻和金網~手仕事の暖かさが伝わる暮しの道具~フェア
2019年12月21日〜2020年1月3日(最終日は14時まで)
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
http://www.keibunsha-store.com/gallery/8107
(萩原)
イラストレーター西淑さんの10年の画業をまとめた作品集の発売
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西淑 作品集 発売記念フェア
2019年12月1日-12月15日
恵文社一乗寺店 生活館フロア
*原画の販売はございません。
(田川)
11/25~12/11、当店書籍フロアにて『マムアンカレンダー2020』の発売を記念し、マムアンちゃんフェアを開催します。
この展示にあわせて、タムくんことウィスット・ポンニミットの来日イベントや、4コマ漫画『マムアンちゃん』の貴重な原画展も行います。お誘い合わせのうえご来場ください。
【来日イベント(要予約)】
開催日:2019年11月27日(水)
時間:14:00~18:00
会場:恵文社 一乗寺店COTTAGE
住所:京都市左京区一乗寺払殿町10
ご予約は抽選となります。当選の方のみメールにてご連絡いたします。
以下の(1)~(5)より参加できる時間帯を、「その他、お問い合わせ」欄に記入ください。
(1)14:00-15:00 (2)15:00-16:00 (3)16:00-17:00 (4) 17:00-18:00 (5)どの時間でも可能
参加料 : おひとり様4000円(税込)
*基本的に紙一枚にお一人様の似顔絵を描かせていただきます。
一枚に複数名様での似顔絵をご希望の方は
お申し込み時にフォームの備考欄にてその旨お知らせ下さい。
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【お申し込み手順】
1. フォームに必要事項を入力し、送信ボタンを押してください。正しく送信できると、申し込み内容のコピーがメールアドレスあてに届きます。これで受付終了です。
予約フォーム https://cotage.sakura.ne.jp/event_form/ 受付は終了しました
*必ず、希望数時間帯(1)~(5)をご記入ください。複数回答可。
時間区分ごとに抽選します。
お申し込み期間は11/10(日)21:00までとなります。
2.11/13(水)~11/15(金)期間内に、【当選の方のみ】メールにてご連絡いたします。
お手数ですが届いたメールにご返信をお願いいたします。お客様からのご返信をもちまして、ご予約確定となります。24時間以内にご返信がない場合、お申し込みは無効とさせていただきます。
3. ご予約成立の方は、当日会場にお越しいただき、受付にてお名前をお伝えください。
会場にてご参加料をお支払いいただきます。
【注意事項】
*料金はご参加の方みなさまお一人様につき4000円頂戴いたします。
小さいお子様も大人と同じご料金をいただきます。
お写真での似顔絵をご希望の方も4000円になります。
例 紙一枚にカップルおふたりの場合 4000円+4000円 計8000円
紙一枚にご家族3名の場合 4000円x3 計12000円
*お申し込み期間は11/10(日)21:00までとなります。
お申し込み方法は抽選となります。
当選の方のみ11/13(水)~11/15(金)期間内にご連絡いたします。
*お申込みの際に、記入漏れが無いよう、くれぐれもご注意願います。
*必ず、[seikatsukan@keibunsha-books.com][cottage.keibunsha@gmail.com]のアドレスを受信できる状態に設定をお願いいたします。
ご連絡が取れない場合は当選された場合でも無効とさせていただきます。以上予めご了承ください。
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主催:株式会社マーマー
11/9(土)より生活館でスタートする、編みものをテーマにした二つの展示をご紹介いたします。
秋の小さな編みもの展
11月9日(土)- 11月22日(金)
10時 – 21時 ※最終日は18時まで
恵文社一乗寺店 生活館ミニギャラリー
ふっくらあたたかいDARUMAの毛糸。昨年のミニフェアや、COTTAGEでのワークショップでもご好評頂きました。今年は生活館ミニギャラリーで編みもの展を開催します。今年で4冊目になる『DARUMA PATTERN BOOK 4』に掲載のセーターやカーディガン、マフラーやミトンなど、掲載作品を実際に手にとってご覧頂けます。また、こちらを編むための毛糸のオーダーや、オンラインショップ「DARUMA STORE」で販売の商品もお持ち頂きます。
『DARUMA PATTERN BOOK』も全巻ご用意。(人気がありながらも品切れとなっていた1巻も増刷されて復活!)
普段はオンラインショップ「DARUMASTORE」限定の商品も並びますので、この機会にぜひご覧ください。
また「秋の小さな編みもの展」と同じ期間に、生活館フロア内ではこちらのミニフェアも開催します。
靴下の手仕事フェア
11月9日(土)- 11月22日(金)
10時 – 21時 ※最終日は17時まで
恵文社一乗寺店 生活館フロア内
11月11日靴下の日にちなんで、「靴下の手仕事フェア」を開催します。こちらのフェアでは、靴下編みが楽しくなるの手染めの毛糸と、手編みの靴下のお直しにも役立つダーニングを特集します。
手に取った方の心が自然にわくわくしてしまうような、そんな毛糸を生み出したいと、日々、毛糸を染められているKusumikeさん。
今回は靴下向けの毛糸を中心に「Sock75」「Sock85」のほか、ちょっと贅沢なカシミヤ入りの「Cashmere Sock」、カラフルな靴下を作るのにぴったりな「くつ下セット」などをご用意頂きます。
さらに、今回のフェアでは「Special Sock」が初登場。
このフェアにあわせて、DARUMAのソックヤーン・Superwash Merino Sockの未染色のカセ糸を染めて頂きました。靴下を編むために作られたメリノ100%の糸です。非常に肌触りがよく、ベビー用ニットにもおすすめ。靴下用の糸(ソックヤーン)ではナイロン入りの糸が多く普及していますが、この糸ならプラスチック・フリーのウールソックスを作ることができます。
また、Kusumikeの糸で編まれた靴下、ショールなど実際の作例も展示されます。展示作品のなかから、普段はデジタル販売のみとなっているHiromi Nagasawa、Yucca Knitのパターンの印刷版も販売も。Kusumikeの毛糸を京都でゆっくりご覧頂けるのは貴重な機会となりますので、この機会をどうぞお見逃しなく。
時間をかけて編んだ靴下も履いているうちに、踵やつま先に穴があきます。そんな時にぴったりなのが、野口光さんが紹介する装飾ダーニング。はじめての方でも気軽に挑戦でき、傷んだ靴下やセーターを可愛らしく蘇らせる針仕事です。
当店でもおなじみHikaru Noguchiのオリジナルダーニンググッズと書籍はもちろん。
当店のご近所の毛糸屋さん・AVRIL pepin一乗寺店からは、可愛らしいダーニング用の糸セットをご用意頂けることになりました。小さなカセが5種類セットになっています。
チャルカさんから届いたアンティークのダーニングマッシュルームは、きのこの傘の部分を取り外して、針がしまえる形になっています。
また「靴下の手仕事フェア」の初日となる、11月9日にはCOTTAGEにて関連イベントも開催。Kusumike「ゆる編み会」、Hikaru Noguchi「ダーニングワークショップ」と、それぞれの販売会も行われます。イベントの詳細はこちらからご覧ください。
「靴下の手仕事」フェア関連イベントHIKARU NOGUCHI ダーニングワークショップと販売会Kusumike 販売会&ゆる編み会|COTTAGE
「秋の小さな編みもの展」「靴下の手仕事フェア」ふたつの展示で、冬支度をはじめてみませんか。みなさまのご来場をお待ちしております。
(高橋)
東京でこだわりの活版印刷を手掛けられるknoten Letterpressさん。
岡城さんという女性が用紙、印刷、紙へのこだわりを貫かれて制作されています。
クノーテンはドイツ語で「むすびめ」という意味。
小さな一枚が手に取ってくださった方々の縁を結ぶような一枚になってくれたら…という思いがこめられています。
紙の質感や色、インキの色あいにこだわりながら、手キンと呼ばれる手動の活版印刷機で、一枚一枚、大切に印刷されています。
初めて出会ったのは、今年早春に京都で開催された「紙博&布博」の会場で、
金色に輝くどうぶつの星座が刻印された、1枚1枚はがせるタイプの、珍しいマスキングテープに魅了された時。ふちが切手のように切り抜かれ、しかも活版で印刷されたシールタイプのマスキングテープとは、おそらく作りたくても手間暇やコストを考えると、誰もがしり込みしてしまうのでは。。。
それをあえて、岡城さんが「活版や印刷が好きだから」という、純粋な理由から、
歳月をかけて作り出されている事が、奇跡のようで、職人気質だなと尊敬してしまいます。
こちらの商品は2019年 第2回紙もの大賞(糊もの部門)大賞受賞。
UVオフセット印刷、箔押し、グラビア印刷による糊塗工、レザーカット、特殊免許によるラベル加工と、紙加工技術の結晶のような作品。
また人気のある「切手風シール」こちらは切り離して貼れる、切手好きにはたまらないアイテム。はがすと切手風に切り取られたタイプもあり、どちらも色数を抑えて、あえて活版の凹凸で絵柄を浮き立たせるという、マニアックな手法で作られています。
切り離すタイプは、トレーシングペーパーの切手風シール。
剥離紙からはがすと透ける面白い趣向。インキは青金と銀。文字部分は築地活字さんのバンハードメヂウムゴチックというこだわりの活字で印刷されています。
今回特別に「 KEIBUNSHA X KNOTEN LETTERPRESS 」と刻印された
蔵書票【灯台】恵文社限定ver.を作成していただきました。
knotenさんより
―燭台にも見えるかたちの
石の島に立つ白い灯台は、
書を照らすろうそくにも似て、
眩しく懐かしいような光で
自分の居場所を示します。
下の空欄に名前を書き入れて、
あなたの蔵書の 心に火を灯す一冊に
添えてみてください―
眼を凝らすと、選び抜かれた紙に活版の凹凸が美しく刻印されており、落ち着いたダークトーンの紙質と見事に調和されています。
ぜひ当店で書籍をお買い求めの際に、こちらの蔵書票を添付いただきまして、いつかまた読み返した際に「ああ、そういえば」と恵文社を想い出して頂ければ幸いです。
さいごに、星や星座好きさんにおすすめしたいアイテムがございます。
四季の星座シリーズ 封筒セット
こちらは旅する汽車シリーズで、封筒に入れて頂くと、封筒に刷った汽車がまるで中のカードの星空を旅しているように見える仕掛けが。
四季の星座レターセットは、四季それぞれの星図が種類の異なる紙
冬:グリスター
夏:スタードリーム
春:キュリアスメタル
秋:キュリアススキン
それぞれ個性的な紙に、青金・銀・メジュームのこだわりの3色で印刷されており、書くのがもったいないくらい美しく薄手のレターペーパーに魅了されます。銀ペンや白インクのペンで、優雅に文字を走らせてみては、いかがでしょうか。
大量に制作されているわけではないので、出会った時にお買い求めいただかないといけない貴重な活版となります。気になる商品がございましたら、お早めに。。
他にも星座のカードや、活版印刷の動物柄や灯台、自然モチーフのカード類など沢山届けて頂きました。是非この機会に、お近くにお越しの際はお足をお運び頂き、美しい活版印刷の世界をお楽しみください。
(星山)
書籍フロアでは、今夏リリースされた音楽アルバム Silvia Iriondo & Juan Falú『ANTIGUO REZO』のリリースを記念したフェア「フォルクローレ 大地の歌声─ラテン・アメリカ文学から辿る」を開催中です。
多民族による最古層の時代の民謡からスペイン入植以降の楽器やリズム、ジャズやクラシックの要素など、様々な文脈と色彩が混じりあいながら現代にまで伝えられるアルゼンチン・フォルクローレの世界。前作『TIERRA SIN MAL』では先住民族「グアラニー族」に古くから伝わる楽園信仰をテーマにするなど、自覚的に民俗学的なアプローチを繰り返してきた歌い手であるシルビア・イリオンドが、アルゼンチンを代表するギタリストであるフアン・ファルーを迎え作り上げた新作は、「古代の祈り」というそのタイトルの通り、古来より土地と人とのあいだに織りなされてきた風景の豊かさを歌い、その時間の流れを遡求しながら、繰り返された希望や喪失、愛や悲愴を現代に鳴り響かせます。
前作に続き、彼女の作品をリリースするのは、多様な音楽のエレメントを融合させた、スタティックで先鋭的な世界を提示する国内レーベル〈SPIRAL RECORDS(スパイラルレコーズ)〉。リリースこそ頻繁ではないものの、リリース作品のプロデュースやセレクトはもちろん、ジャケットやパッケージングなど一作一作丁寧に吟味を重ね制作されていることがうかがえるそのプロダクトワークからは、ECMのような格調と美意識が感じられます。
今回のフェアでは、SPIRAL RECORDSよりリリースされてきたこれまでの諸作に加え、SPIRAL RECORDSと当店が南米文化の多彩と深遠を感じさせるラテン・アメリカ文学をそれぞれにセレクト。ボルヘスやオクタビオオ・パス、フアン・ルルフォ、パブロ・ネルーダ、セサル・バジェホ、ホセ・ドノソ、フアン・ホセ・サエールなど、民謡や伝統音楽の世界を継承し鳴らされ続けてきたフォルクローレと同じように、豊かな民話的土壌と苛烈な歴史的変節をたどってきたこの地から生み出されてきた、幻想的で特異な物語世界をご紹介しています。
また、これまでにもSPIRAL RECORDS の諸作をいち早く紹介してきた、世界の音楽情報誌『ラティーナ』の各掲載号も今回合わせて展開しています。『ANTIGUO REZO』リリースと同時期に発売された今年9月号では「フォルクローレを辿る」と題して、シルビア・イリオンドによる「フォルクローレ」解説ともなる詩的なテキストや、現代アルゼンチンの重要な音楽家たちが選ぶフォルクローレの名盤などを掲載。豊穣で奥深いアルゼンチン・フォルクローレの世界への扉として、ぜひ今作と合わせて手に取っていただければ幸いです。
また今回のフェア期間中、店頭ではオリジナルの紙製ブックカバーと栞をご希望の方全員にプレゼント。ご購入の有無に限らず、レジにてお声がけいただきますとお渡しいたしますのでお気軽にぜひ。
またテーブルでは、SPIRAL RECORDS の Soundcloud を通じて、フェア展開中の諸作をご自由に試聴していただけます。ご来店の際は、ジャケットを手に取り、実際にその音世界にも耳を傾けてみていただければ幸いです。
Silvia Iriondo & Fuan Falú(SPIRAL RECORDS)発売記念
「フォルクローレ 大地の歌声─ラテン・アメリカ文学を辿る」フェア
2019年9月14日 – 10月13日
恵文社一乗寺店 書籍フロアにて
■『ANTIGUO REZO』Silvia Iriondo & Fuan Falú(SPIRAL RECORDS)
(テキスト / 涌上 : 撮影 / 韓)
10月1日より、アンフェールの店内一角でミニフェアが始まりました”Hütte Paper Works”シリーズ
シリーズを手掛けるプロペラスタジオさんは、神戸の海岸通りで主に紙雑貨を制作されています。昔から親しまれているのは、くまと子どもの可愛いイラストですが、絵を担当される方が引退されるそうで、今後はこちらのシリーズがメインとなるそう。
“Hütte Paper Works”シリーズの絵を担当されるのは、田口京子さん。
長年布生地のデザインを担当され、EE Schenckというアメリカのポートランドのテキスタイル会社のテキスタイルデザインをされていた方。HUTTEシリーズでは、優しい印象の植物画を描かれています。
伸びやかな線画は、まもなく年金をいただかれるご婦人がご担当されているなんて、頭が下がります。その絵を、プロペラスタジオの家合さんのデザインにより、趣のある紙の雑貨に仕上げられるのですが、紙質や印刷・形へのこだわりが、田口さんの植物画と見事に調和されています。
色使いが苦手で…とおっしゃる家合さんのデザインは、清廉されていて凛とした佇まいと、筆走りや手触りなど紙雑貨本来の使いやすさも追求された実用性を兼ね備えています。主張しすぎない上質な神戸の雰囲気を感じられるのも魅力。ぜひ使ってみて、その良さを実感してみてください。商品のご紹介です。
一番人気はトレーシングペーパーの付箋です。試し書きを体験頂けますので、スタッフまでお気軽にお声掛け下さい。通常ご購入いただけない、イベント限定発売の商品より
メッセージカードボックスは、封筒とミニカードがセットになった限定商品。使用後の紙箱は名刺や小物類を整理するのに便利。
マスキングテープも人気。お薦めは幅広のタイプ。フレーム様式はラベルシール代わりに。植物柄はデコレーションに。グラシン紙のラッピングペーパーは、色味を抑えた格好良い贈り物に仕上がります。ラッピング見本もご用意しておりますので参考に。
当店のロングセラー・レタープレスのカレンダーも、勿論ご用意しております。今回は和の植物も描かれて、より大人向きな落着いた印象。
他にもたくさんご用意をしておりますが、数に限りがあり少なくなっている商品もございます。限定商品や包装紙は再入荷が難しいため、この機会に是非。
(星山)
京都もここ数日でずいぶんと秋らしくなりました。ギャラリーアンフェール店内では、静かな秋の夜長、ゆったりと過ごす時間の傍らにちょうどよい活版印刷のものを揃えたフェアを開催中です。
東京・荒川区に工房を構え、ご夫婦で活版デザインのものづくりをされているまんまる◯さん。まんまる◯さんはオリジナル商品の他にも、さまざまな作家さんとのコラボレーションで紙雑貨や本もたくさん制作、出版されています。今回当店では初めてのご紹介となる作家さんも多く、新しい出会いがとても新鮮!賑やかなフェアになりました。
こちらは、坂本ヒメミさん。繊細な線で外国の古い本の挿絵のような美しい絵を描かれています。今回のフェアでお披露目となる2020年カレンダー「活版印刷術による数字絵暦」。ポストカードサイズなので、額に入れたり、本に挟んだり…お気に召すまま一年を通して楽しめます。眺めるほどにうっとりする美しい構図でつくられた1から12の数字絵がデザインされ、活版印刷の手技を堪能できる逸品。一緒に展示されたまばゆい黄金色の板は、印刷に使われた版。思っていたよりも軽くて薄くて驚きました。
昨年11月に開催された初個展「Otherworldly」の図版集も販売。この個展で展示されていたという鏡の作品も今回特別にご用意いただきました。鏡越しに一緒に写真を撮って遊べます。ぜひお楽しみください。
(坂本ヒメミさんの各画集は恵文社バンビオ店オンラインショップでもご購入いただけます。)
イラストレーターたじまなおとさんは、可愛らしくて楽しくてユーモア溢れるイラストが魅力。今回は、2020年カレンダーをご用意いただきました。「コーヒーのあるくらし」をテーマに、いろんなシーンでほっと気持ちをほぐしてくれるひととき、思わず笑みがこぼれるような楽しいイラストが月々に添えられています。コーヒー好きな人にぴったりのカレンダー。コースター(もちろん活版印刷)のおまけ付き!
こちらは活版印刷ポスター。原画も一緒に展示しています。ぜひ合わせてご覧ください。
造本が楽しい、画集「たのしいくらし」も好評です。カレンダーのイラストも収録されています。
イラストレーターももろさんからは「ももろ ペーパーワールド」2種が届きました。表情豊かな動物たちが紙の上をころころころがるような可愛らしいイラストが50点、一頁ずつ収録されています。画集として楽しむのはもちろん、一枚ずつ切り離すこともできるので、お手紙にしたり何かを包んだり、どれを使おうか、どうやって使おうか考えるのも楽しい一冊です。
Naffyさんは、幻想的な世界を描いた文字のない絵本を出品いただきました。優しくて、淋しくて、頁をめくるたびにぽっぽっとあたたかい灯がともるとてもすてきな物語。文字のない静かな佇まいがより惹き立つ美しい造本、函からとり出して本を開くひと手間が、物語の世界へ誘ってくれる儀式のよう。一頁一頁じっくり味わいたい絵本です。
山田ユギさんは、働く男図鑑と題した活版印刷カードの数々。みんな格好良くてついにやにや…選ぶのが大変!それぞれ吹き出しがついていて、優しい言葉を添えるのもよし、檄を飛ばすのもよし、どんなメッセージを贈ろうか考えるのも楽しい。しっかりメッセージを伝えてくれそうな頼もしいカードです。
こちらは「12カ月のティータイム」カレンダー。おおでゆかこさんの動物たちの可愛くてカラフルなイラストと、メリリルさんの季節に合わせた美味しそうなティータイムレシピがひと月ごとに収録されています。「ミモザみたいなオレンジサイダー」「春の終わりのいちごミルク」「夏休みのスイカジュース」「ふんわりナッツミルクティー」楽しいレシピが並びます。こちらは2019年カレンダーですが、イラストレシピ本としてぜひ長くお手元で楽しんでいただきたい一冊です。ティータイムに大活躍してくれる活版コースター付!
こちらはイラストレーター井田千秋さんのカレンダー。以前当店でもイラスト集を販売させていただき大好評だった井田さん。三ヶ月毎それぞれに活版印刷のカードが添えられています。活版印刷の風合いと、優しい雰囲気のイラストがぴったりで、作品の世界観がいっそう惹きたちます。 今年のカレンダーですが、来年3月までまだまだお楽しみいただけます。
作家さんとまんまる◯さんがこだわりぬいて拵えられた、ものづくりの粋が一堂に会しました。どうぞたんとご堪能ください。ご来場をこころよりお待ちしております。
(銀河鉄道の夜をモチーフにしたカードブック等、まんまる◯オリジナル商品のご紹介はこちら)
まんまる◯「紙と本をたのしむ秋」フェア
開催期間:2019年9月16日(月)-30日(月)
開催場所:ギャラリーアンフェール店内
(上田)